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REPAIR STEPS

文化修復の流れ

case 1

弘行寺 阿弥陀如来坐像の場合

平安時代に創建されたと伝えられる弘行寺(ぐぎょうじ)
平安から江戸時代に造像されたいくつかの仏像を所蔵している。
本像は江戸期に盛んだった念仏講の本尊ではないかといわれているが、痛みがはげしく信仰の対象としての姿を損なっていた。

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解体

本像の場合は、遊離脱落箇所のみ解体する。

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清掃

剥ぎ面に残った漆や膠、表面に付着した汚れを乾式(柔らかい刷毛)、湿式(エタノール水溶液、過酸化水溶液など)清掃方式で除去を行う。

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新補製作

亡失箇所と構造上必要と判断する箇所を新しく製作する。

完成背面1

補彩、漆仕上げ

框を呂色仕上げとした
新補箇所や必要な箇所に補彩、漆箔を施し違和感のないようにする。

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修理銘札の納入

未来の人のために、誰が、いつ、修復したのかを木札に書いて納入します。

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胎内墨書の解読

造像した人や守ってきた人たちの思いに耳を傾けます。本像は当時盛んだった念仏講の本尊だったようです。